我らの阪神タイガースの“歴史的V逸”で、ショックのあまりブログを更新できなかった。
画像は、10月8日の巨人vs阪神戦が終了後、レフトスタンドからグランドに投げ込まれた大量のメガホンである。
10月10日、巨人が最大13ゲーム差をひっくり返すセリーグ史上最大の逆転劇で、2年連続32度目(1リーグを含むと41度目)のリーグ制覇を飾った。
10ゲーム以上の逆転優勝は史上5度目、1996年に最大11・5ゲーム差を逆転して優勝した「メイクミラクル」を抜く最大差の逆転Vだ!
逆に開幕から首位を独走していながら、10月8日の巨人戦に敗れ、最大13あったゲーム差をひっくり返され、10日の横浜戦で敗れて巨人に逆転優勝を許した阪神。
球史に残るV逸を演じたと言っても過言でない。
さらには、岡田彰布監督が今季限りで辞任することが確実となり、球団サイドも大混乱に陥っている。
断トツの最下位の横浜・大矢明彦監督が辞めないで82勝も挙げた岡田監督が辞任とは、なんともおかしな話である。
だが、辞意の決意は固いとみられ、辞任は決定的となった。
なお、10月18日から始まるクライマックスシリーズ(CS)と、CSを勝ち上がった場合の日本シリーズまでは指揮を執るとのこと。
10月8日の最後の天王山・巨人vs阪神戦を観戦した。
点数だけを見たら、1対3で接戦での敗戦だ。
しかし、実際には点数差以上に力の差を見せつかられてぶざまな負け方だった。
とにかく今岡の覇気のなさがチームに蔓延した。
三塁側カメラマン席付近へのファールフライをへっぴり腰で取れなかったり、ラミレスの三塁へのゴロを内野安打にするなど記録に表れないミスで流れを失い、李スンヨプの先制2点打が呼び出した。
片や巨人は、初回ノーアウト一塁で関本が捕手前に送りバントしたが、これを阿部は思い切って二塁へ投げ、坂本から一塁に渡り併殺が完成して、ピンチをあっさり脱出。
6回にも一アウト一、二塁の場面で今岡の強烈なライナーを右翼・亀井がスライディングキャッチ。
要は、負けられない試合ほど守備が重要なわけで、球際の強さに決定的な差があった。
前に「関東で勝てない阪神」と題して書いたが、打線が併殺打を重ねるなど淡白であったため観る側にとってかなりのフラストレーションが溜まった。
選手個人にもっと“繋ぐ”意識が必要だったが、結局解消されないまま9月からずっとこのような戦い方が続いた。
しかも、“ここは絶対に落とせない”という試合をことごとく落とた。
それが対巨人7連敗という信じられない結果により、“歴史的V逸”という結末を迎えたのである。
そのライバル巨人に7連敗した原因の一つに、岡田監督の意固地な選手起用が挙げられる。
特に、後半戦の大事な試合でチームの足を引っ張り続けた今岡を起用した。
そももそ前半戦は今岡の力で勝っていない。
繋ぐ野球を徹底して、JFK(ジェフ・ウイリアムス、藤川、久保田の頭文字の略)を中心とした投手陣が最小失点に抑え、守りの野球でシーズン前半を独走した。
にも関わらず、独走できた守りの野球を徹底できなかったわけだ。
その最大の理由は、やはり岡田監督の采配ではないか。
大体、今岡を固執する理由が私には理解できない。
確かに今岡の復活は今年のテーマであった。
だが、ハッキリ言って衰えは隠せなかった。
実際、5月下旬に二軍に落として見切ったはずだ。
しかも、北京五輪で、新井、矢野、藤川の主力3人が抜けた時でも今岡を一軍に上げなかった。
ところが、急遽一軍に昇格した9月11日の広島戦の復帰初戦で今岡は活躍した。
でも長くは続かず、その後はさっぱりだった。
奮起を期待したのかどうか知らないが、優勝のかかった終盤の勝負どころで采配面で応用が利かないようでは責任は重大だ。
しかも、下手な守備がチームの雰囲気を悪くする。
あの守備ならせめて、打率280、本塁打20本なら許せるが、172と身長より低い打率で7本塁打なら話にならない!
よく今岡の守備固めでバルディリスを使うことが多いが、それならスタメンでバルディリスを使えばいい。
というか、前半戦は関本三塁、平野二塁、葛城ライトで勝ってきた。
投手の起用にしても同じ。
先発ローテの確立が最大のテーマであった。
いつまでもJFKでは、リリーフ陣の身体がいくつあっても持たない。
ところが、調子の良い先発投手の途中交代が多く、JFKを酷使続けた。
典型的な例として、10月3日のヤクルトvs阪神戦で5対0の状況で6回無失点の安藤を交代させた。
だが、JFKが打たれて5対7の痛恨の逆転負けを喫した。
これは安藤を10月8日の巨人戦に中4日で使いたいため、早めに降板させたわけだが、欲をみてふたつとも取ろうとしたら、8日の巨人も負けて1勝も出来ない最悪の結果となった。
これは結果論で言っているのではない!
残り10試合を切ったら、相手がどこであろうが1勝は1勝。
勝てる試合では確実に勝って、ライバルの巨人にプレッシャーを与えるのが勝負の常じゃないか。
結局、中継ぎ、リリーフと酷使過ぎて、久保田は潰れた。
久保田だって、ずっと60試合以上投げ続けてきたわけだから、明らかに勤続疲労からくるものだ。
その久保田がパンクしたら、今度は馬鹿の一つ覚えのようにアッチソンを使い続けた。
9月下旬の巨人との天王山で、ジャイアンツ打線にめった打ちを食らったにも関わらず、10月8日でも起用し、案の定ラミレスにダメ押しのホームランを打たれた。
終戦となった10日の横浜戦では、村田に逆転のホームランを打たれた。
負けられない場面でも、一発病のアッチソンを使い続ける。
岩田にしても変な交代があったり、かと思えば、明らかに代えた方いいときには代えないで逆転される。
あれでは、若手は伸びない。
巨人は、坂本や山口など若手を最後まで使い続けた。
若手を育てながらも勝った。
だからこそ、意義があったわけだが、何度も言うように阪神はそれが出来なかった。
とは言っても、岡田監督ばかり責められない。
勘違いした選手も悪い。
10・8の巨人戦で破れて、初めて2位となったが、残り3試合を全勝すれば可能性はあった。
実際、翌日の横浜戦に巨人は負けて阪神と差が0・5ゲームとなり、まだまだ巨人にプレッシャーを与えられたが、10日の横浜戦に負けて終戦。
10・8、巨人に負けた瞬間、レフトスタンドから大量のメガホンが投げ込まれた。
当たり前だが、良くない光景だし、行為そのものに肯定はしない。
だけど怒る気持ちは分かる。
何しろ、優勝を目指しているような雰囲気ではないのだ。
試合前から勝つ意識が低かったし、何が悔しいといえば、あの巨人に気迫で負けていたことだ!
よく選手は頑張ったと言う方がいるが、そんなのはどこのチームでも言えること。
頑張るのは当たり前、それ以上のプラスアルファを望んでいる。
頑張っていいなら、それは草野球とか同好会のレベル。
話を戻す。
士気が低下している理由が、仮に岡田監督だとしてもそれは理由にならない。
それよりも、選手達の驕り、すなわち勘違いが巨人に追い抜かれた最大の要因だ!。
今年は主力の不調や故障者が相次いだのに、この間隙をぬって、アピールする若手が出てこない。
北京五輪で、新井、矢野、藤川の主力3人が抜けた時も同様。
結局は、40歳トリオの金本&矢野&下柳(矢野は11月で40歳)に依存してばかり。
いい加減に、40歳トリオに代わる選手が出て来ないといけないのに、目途を立てるどころか、全くチャンスを活かそうとしない。
確かに、2003年に金本が加入してこのチームは変わった。
でも、勝っても負けても満員のお客さんに選手達が慣れてしまった。
また、少し活躍したくらいで給料は上がるわ、周囲からもチヤホヤされて勘違いしてしまう。
これこそ、阪神の悪い意味での伝統であり悪しき慣習だ。
フロントも含めて環境、体制を180度変えない限り、優勝なんてありえない。
その象徴的な出来事として、赤星の2回に渡るお客さんとのバトルだろう。
阪神赤星の「入ってねーんだよ、コノヤロー!」は、最近のプロ野球選手の怠慢な態度の象徴的なシーンではないか?(交流戦を振り返るパート2)
一回目はブログで書いたが、その後も9月23日の横浜戦で(甲子園)最後の打者で倒れたときに、スタンドから野次られ赤星は口喧嘩した。
慌ててコーチ陣が止めて事なきを得たが、タイミングが悪すぎる。
怒るなとは言っていないし、あまりにも酷い野次に言わないといけない時もある。
だが、職業は野球なんだから、バットで見返してヒーローインタビューでお客さんに訴えればいいじゃないか。
その方がかっこいい。
しかし、何を勘違いしているのか赤星は、逆転勝ちした試合のヒーローインタビューの最中に暴言を吐くわ、終盤戦の大事な試合後にお客さんと大喧嘩をする。
これが、優勝を争うプロの選手のとしての姿勢なのか?―
余談になるが、今年の赤星は、外角の低めのストレートに明らかに振り遅れて三振する場面が多かった。
特に、クルーンには歯が立たなかった。
やるべきことをやってから、お客さんに文句を言え!
このように言いたい放題書いて来たが、ここまで書くのも、何が何でもCSの第1ステージで中日に勝って、巨人にリベンジしてほしいからだ!
でも本来なら、これはスポーツ新聞が書くべきことだ!
特にデイリスポーツ!
次回は、デイリーについて苦言を呈したい。
チケット&トラベルT-1ホームページ(東京・水道橋):03-5275-2778
http://www.t-1.jp/tk/